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Calender

神奈川県を代表する観光地である鎌倉。その海辺に位置し、鎌倉時代に船着き場として賑わい、特に材木資材の集積地として発展したことから名付けられた材木座2022年にオープンしたコーヒースタンドがCalender”です。

 店主の吉澤さんはCalenderオープン前はサードウェーブコーヒーの中心的存在であるカリフォルニア発のコーヒーブランドVERVE COFFEE”の鎌倉店店長として働かれていました。

そんな吉澤さんのコーヒーとの出会いについてまずはお話を伺いました。

 “大学生だった10年ほど前にスターバックスのアルバイトとして働き始めたことがきっかけです。そこで働くことを通じてコーヒーについての知識を少しずつ付けていきましたが、そこまでコーヒーに興味があるわけではなかったですね。

 

10年前ですとサードウェーブコーヒーの波がちょうど日本に来る前後の頃ですね。スターバックスからコーヒーの世界に足を踏み入れた方も多くいらっしゃいますが、コーヒーに興味を持つきっかけはなんだったのでしょうか。

 

最初のきっかけは他店から異動してきた先輩がラテアートを出し始めたことです。当時の自分にはラテアートがとても魅力的に映り、その先輩からコーヒーについて色々と伺うようになりました。当時は千葉県に住んでいまして、その先輩から豆NAKANOというコーヒーショップを教えてもらい、その店に通い出してスペシャルティコーヒーを知り、また自分でもコーヒーショップをやりたいという想いが芽生えました。

NAKANOは千葉駅前にあるコーヒースタンドで、小さな焙煎機でオーナーが焼いた豆が国ごとにガラスのキャニスターに入れて並べてあり、店主の中野さんとカウンターでコーヒーを飲みながら話す時間が素晴らしくて。豆NAKANOのような街のひとつとして機能しているお店をいつかやりたいという想いを抱くようになりました。

 

その後大学を卒業されますが、卒業後はカフェやコーヒーショップで働かれたのでしょうか?

 

“卒業後はセレクトショップのDEAN & DELUCAに勤めました。当時は急拡大している最中で、カフェやレストランで働いたり、その他食材の調達や新店舗の立ち上げなど飲食店に関わる部分のほか、物販の販売など非常に多くの経験をしましたね。コーヒーは個人的に焙煎したり、また大学生の時に出会ったラテアートを続け、ラテアートの大会にも何度か出ていました。ラテアートの大会で日本代表として選ばれ、その時アメリカへ行きポートランドに行ったのですが、その時に海外のコーヒーカルチャーをとても強く感じましたね。

 

ポートランドはアメリカの西海岸に位置し、一世を風靡したサードウェーブコーヒー発祥の地とも言われています。

STUMPTOWN COFFEEなど有名なロースタリーカフェも多く、コーヒーに関わる方は一度は足を運びたいと思っている方もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。

ちょうど吉澤さんがポートランドに向かった時は、サードウェーブコーヒーがアメリカで盛り上がり、日本にもその波が入ってきたかというところ。

現地でサードウェーブコーヒーのカルチャーに触れ、大変刺激を受けたそうです。

 

現地で触れたことがきっかけでサードウェーブコーヒーに興味が出てきたところで、ちょうど2016年にVERVE COFFEEが日本に進出するという話がありました。そこでぜひ働きたいと、日本進出に合わせてVERVE COFFEEで働き始めました。最初は新宿に店舗があり、そこで1年間副店長をし、その後鎌倉に日本の旗艦店を作るということで鎌倉に移り住み、2017年にオープンした鎌倉店でマネージャーと店長を務めました

 

2016年というと、2015年に清澄白河にブルーボトルコーヒーがオープンし、そこから日本でもサードウェーブコーヒーが広がってきた頃でしたVERVE COFFEEもアメリカ生まれのスペシャルティコーヒーロースターのビッグネームですね。そこで焙煎の経験も積まれたのでしょうか。

 

“個人で焙煎はしていたのですが、仕事として本格的に焙煎を始めたのは2019年に鎌倉に焙煎所がオープンしたころからです。焙煎所のオープン前に本国で研修を受け、プロファイルを参考にしながらVERVE本国の味を提供できるように焙煎をしていました。その後、コロナウイルスの影響でコーヒー豆の需要が増え、月2000kgほど焙煎していましたね。

 

VERVE COFFEEではPROBAT25kg釜を使っていたとのこと。月2000kgの豆を焙煎する場合週に500kgほど焙煎せねばならず、相当な量の経験を積まれたのだと思います。

 

その後、VERVE COFFEEを離れ今のお店”Calender”をオープンするに至りますが、どういったきっかけがあったのでしょうか。

 

“コロナウイルスによる変化と、個人のライフステージの変化が重なり一度別の道を考えてみたんです。VERVE COFFEEで働きながらコーヒーとは別の会社を見てみたりもしましたが、いろいろと違和感があり、どこかで雇われて働くのではないフェーズなのかと思い始めていました。

そんな時、毎朝VERVE COFFEEに来てくれる3歳の子がいて世間話をする仲になっていたのですが、幼稚園でお世話になっている人に手紙を渡すという企画があり手紙をいただいたんです。まだ3歳なので文字は書けませんから、いつもありがとうの気持ちを込めて絵が描かれた手紙でした。その絵はカラフルな虹が書かれていて、その手紙をもらった時にこの手紙のデザインをベースに自分のブランドを持ってみるのがいいんじゃないかなと思い、独立することにしたんです。

 

いよいよVERVE COFFEEを離れ、移住した鎌倉の地で独立することにした吉澤さん。

店名はCalenderですが、綴りが一般的なCalendarと異なっています。どういったこだわりがあったのでしょうか。

 

“取り扱う商品はスペシャルティコーヒーですが、日常的に飲んでもらいたいという想いがあり、日常的に目にするものは何だろう?と考えたときにカレンダーが思い当たり、店名にすることにしました。スペルを”er”にしているのは、人が介在するというのを込めたかったからです。コーヒーの生産から加工、流通、そして焙煎して抽出して飲んでいただくまでのプロセスにたくさんの人が関わっていること。そして、コーヒーに興味を持つきっかけをくれた豆NAKANOのように、町の中の人々が交流する一つの場所として機能するお店になるように。そんな思いを込めて店名を”Calender“としました。

 

素敵な出会いと想いが込められた”Calender”は鎌倉の観光地から少し離れた材木座に位置しています。お客様の9割は地元の方で、

 

目指していた町のひとつとして機能するお店として鎌倉の人たちにとってなくてはならない存在になっています。

 

“観光地ではなく、住んでいる人が使いやすいお店にしたかったんです。そこでいろいろと物件を見て回って、住宅の多い今の場所を選びました。今後はもっとCalenderのコーヒーを知ってもらい、それをきっかけに材木座と材木座の空気を伝えられたらなと思っています。

 

近々焙煎所のオープンも視野に入れて活動されているとのこと。

もっと身近にCalenderのコーヒーを楽しめる日が来るかもしれません。

 

観光地から少し足を延ばして、ぜひ材木座の空気とCalenderのコーヒーを楽しんでみてほしいと思います。

 

【店舗情報】

Calender

住所:神奈川県鎌倉市材木座1丁目1016
営業時間:9:00-18:00
定休日:月
席数:なし
駐車場:なし
価格:720円~
サイト:https://www.calender-kamakura.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/calendercoffee/

※最新の営業時間等は店舗に直接お問い合わせください。

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