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近年注目される浅草エリア。ブルーボトルコーヒーが出店し、コーヒーショップ激戦区となった清澄白河から少し離れた蔵前に店を構えるCoffee Wrights。
真摯に焙煎に取り組み、地元の人だけでなく遠方からもコーヒー豆を求めて来店する方が多くいらっしゃいます。
そんなファンの多いCoffee Wrightsでヘッドロースターを務める堺原さんに、コーヒーに関わるきっかけとコーヒーに込めた思いを伺いました。
堺原さんは愛媛県出身で、大学進学を機に四国から九州の宮崎へ引っ越しました。
ただ、大学生活では講義はそこそこに加入したJazzサークルでの活動に勤しんでいたそうです。
アルバイトの合間に音楽にのめりこむ日々で、途中休学を挟みつついつしか音楽で生計を立てることを夢見ていた堺原さん。
結局大学は中退し、新しいことを始めてみようとコーヒーチェーン店でのアルバイトを新たに始めます。
これが堺原さんがコーヒーに目覚めるきっかけとなりました。
「アルバイトとしてコーヒーショップで働いて、コーヒーの面白さに触れることができました。それがきっかけで色々なカフェに行ったりし始めたのですが、宮崎に「恋史郎コーヒー」というスペシャルティコーヒーを出すお店がありそこに行ったことが大きなきっかけでした。恋史郎コーヒーで飲んだ浅煎りのスペシャルティに衝撃を受け、オーナーの田中さんと話し込み、気づけばそこがコーヒーに目覚めたきっかけでしたね」
今まで音楽漬けだった堺原さんの人生にコーヒーという新たな軸が生まれたところで、音楽とコーヒーの勉強ができる環境を求めて状況を決意します。
それが2016年の年末ごろ。ツテも何もないところからまずアパートを契約し、コーヒーショップに手当たり次第に履歴書を送ります。
「コーヒーが勉強できるところということで自家焙煎のコーヒーショップに履歴書を送っていました。そこで当時まだオープンしたばかりのCoffee Wrightsに入ることになりました。オープン数か月後だったので実質オープニングスタッフに近いところかなと思います。当時は自分を含めて3人くらいしかおらず、色々と担当する中でコーヒーを焙煎する機会があり、今ではCoffee Wrightsの焙煎部門のトップになっています」
Coffee Wrightsは蔵前の他にも三軒茶屋、表参道と3店舗ありますが、焙煎所があるのは蔵前だけ。つまりCoffee Wrightのコーヒー豆は堺原さんの手によって生み出されています。
そんな堺原さんがコーヒーの焙煎において、何を狙っているのか聞いてみました。
「コーヒー豆の持つ素材の良さを引き出したいと思っています。良い素材なら良いものがそのまま出るはずなので、素材の良さと焙煎による変化のバランスを焙煎するときは考えています。また、お客様に飲んでいただくときはコーヒーの素材の良さをどう伝えるのか、どういう風に素晴らしいのかを、生産地のストーリーも踏まえてきちんと伝えようと考えています」
実際に今年の2月にエチオピアの産地に出向き、産地を見るだけでなく豆も選んできたとのことです。
「じつは初めて産地に行く機会で、初めてエチオピアに行きました。そこで3つのエクスポーター(コーヒー豆を生産・加工し輸出する会社)を見てきました。3つ見た中で、社員含め関わる人全員ハッピーになろう、という理念を掲げていて実際に働いている方も楽しそうかつキビキビと動いている様子を見て1つのエクスポーターを決め、そこでカッピングして豆を選んできました。カッピングした中で一番おいしい豆を選んで買ったのですが、現地で新鮮な状態でカッピングしたものが日本の焙煎所に着くまでは時間が経過して品質も変化しているので、実際に日本で焙煎すると現地でカッピングした印象と変わってしまうことに気付かず。日本に到着後、現地の印象に近づくように焙煎のプロファイルを変えて納得いくものを出せていますが、新しい発見になりました。ぜいたくを言えば、もっと調整して良いものをお出ししたいと日々思っています」
ロースターとしての道を歩みつつ、今でも音楽活動を続けているという堺原さん。アルトサックスからバリトンサックスに持ち替え、ライブハウスでの演奏を定期的に行っています。
音楽のジャンルは大学時代に触れたJazzから派生して、フリージャズまたは即興演奏のカテゴリになるとのことでした。
インタビューの中で、上京するときに立てた堺原さんの、音楽とコーヒーという生き方が交差する様子を感じることが出来ました。
言語化の難しいコーヒーの表現と音楽は似ていて、さらにその瞬間瞬間を味わう味覚と音楽も似ていると感じています。
実は、書き手のTrip Coffee代表の私が最初に浅煎りのスペシャルティコーヒーに感動したのはこのCoffee Wrightさんのものでした。
店舗の前に公園があり、そこでテイクアウトしたエチオピアのナチュラルに衝撃を受けたことを覚えています。
素材の良さを、そしてその時その時のベストの焙煎で生み出されたコーヒーを、是非味わってほしいと思います。
【店舗情報】
Coffee Wrights Kuramae
住所:東京都台東区蔵前4-20-2
営業時間:水木11:00-16:00 金土日祝10:00-17:30
定休日:月火
席数:店内 2階13席
駐車場:なし
価格:600円~
※最新の営業時間等は店舗に直接お問い合わせください。
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