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ひとりのコーヒー愛好家が運命に導かれるようにコーヒーの道へ歩み出し、2023年4月に埼玉県川越市にオープンした「Macky. coffee」。川越の中心地から国道を一本挟んだ旧大工町長屋と呼ばれる歴史的建造物が建ち並ぶエリアの交差点に一際小洒落た空間のコーヒーショップが開業されました。
誰にでも飲みやすいコーヒーを目指して焙煎し、取扱いは浅煎りを中心にシングルオリジンを5種前後揃えています。小江戸とも呼ばれ観光地としても注目される川越ですが浅煎り豆を中心に扱うコーヒーショップは少なく、深煎りがポピュラーなこの町にお店を構えるまでのドラマをうかがいました。
元々コーヒーが飲めなかった店主の田村さん。埼玉県の高校を卒業後、サラリーマンとして勤める中、新婚旅行で訪れたハワイでコーヒー農園に足を運ぶ機会があり、そこで初めてコーヒーを美味しいと思われたそうです。
「今までコーヒーは苦くて渋い飲み物だと思っていましたが、ハワイで飲んだコーヒーはフルーティーで香り高く、苦味もそれほど感じなかったのでいたく感動しました。それ以来、ハワイに行く度にコーヒー農園に訪れては実際に飲んでみたり、農園をみてコーヒーがどのように作られているのかを知ったりと、その世界を知っていきました」
そんな田村さんはサラリーマン生活を続ける傍ら、趣味でカフェも初められます。
最初の転機があったのは新型コロナウイルスによる影響で世の中が変わったことでした。もう一歩、コーヒーに踏み込みたいと考えて本格的に勉強を始め、焙煎教室などにも参加されます。たまたま参加者が少なかった教室は、ほぼマンツーマンで焙煎の技術を学ぶことができ、その技術を磨くうちに次第にコーヒーショップの開店を思い描くようになります。
「とはいえ、まだ店を持つことは何となく思うくらいで、コーヒー愛好家としてサラリーマンを続けていました。お店を持つ一番大きなきっかけになったのは、旅先で訪れたロースターの店主と意気投合し、たまたまその焙煎所で使っていたフジローヤルの焙煎機を近々交換する予定なので、もしよかったら貰ってくれないかというお話をいただいたことです。焙煎教室で使っている焙煎機もフジローヤルでしたし、これはもう運命だと思い決断し、こちらからお願いする形で焙煎機を譲っていただきコーヒーショップの開店を決意しました」
実は近年焙煎機の需要が高まっており、常に品薄の状況が続いています。そんな中焙煎機を譲り受ける機会がたまたま舞い込んだことはあまりにも幸運でした。
コーヒーショップを持つことを決心した田村さんはサラリーマン生活に区切りをつけ、技術を学ぶため自家焙煎のコーヒーショップであるGlin Coffeeに頼み込み、就労しながら珈琲に関する技術を学び始めます。そして1年ほどが経過し、いよいよお店をオープンすることを具体的に考え始めた頃「どうせやるなら地元の埼玉県で」と思案されていたまさにそのタイミングで、3つめの幸運な偶然が起こります。
修行先のGlin Coffeeの持つ店舗のうち、たまたま一つを畳むこととなり、その物件をよかったら使ってはどうか?という話が舞い込みます。その後あれよあれよという間に話はトントン拍子に進んでいき、結果的にその場所が現在のMacky. coffeeとして生まれ変わりました。
元々コーヒーの焙煎所だったので設備はほとんど交換する必要がなく、件のフジローヤルの焙煎機も問題なく搬入できてスムーズに営業開始まで進めることができたとか。
「あまり大きなお店ではないのでコーヒースタンドとしてテイクアウト中心にやっていきたいなと思っています。自分がかつて体験した浅煎りコーヒーの感動をぜひ飲んで知ってもらいたいと思っています。もちろん深煎りも置いてますのでお好みのものを選んで楽しんでいただけたら嬉しいですね。」
特に週末や連休になると観光客で賑わう川越の町。
お近くにお立ち寄りの際は、ぜひMacky. Coffeeの浅煎りコーヒーを体験されてみてはいかがでしょうか?
店舗情報
テイクアウト:可
フードメニュー:なし
営業時間:11:00〜18:00
定休日:不定休
サイト:https://instagram.com/macky.coffee?igshid=NTc4MTIwNjQ2YQ==
住所:埼玉県川越市連雀町27-1
アクセス:西武新宿線 本川越駅から徒歩3分
駐車場:なし
価格:コーヒー500円〜
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