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koloro coffee

長野県松本市に2021年にオープンしたkoloro Coffee。
岡島さんご夫婦が切り盛りするこちらは長野コーヒーフェスティバルの主催でもあり信州のコーヒーシーンを変えていく存在でもあります。
今回、直哉さんご夫婦にコーヒーとの出会いと今後を伺いました。※文中敬称略

直哉「卒業後にオーストラリアのメルボルンにワーキングホリデーに行き、そこでオーストラリアのコーヒー文化に惹かれたことがきっかけです。スペシャルティコーヒーが飲めるカフェやコーヒースタンドが日常になっていて、そこで帰国後にスペシャルティコーヒーを扱うカフェに就職しました。表参道や横浜で勤務し、その後池袋のスペシャルティコーヒー専門店であるCOFFEE VALLEYで働き始め、2021年に妻の地元の松本でkoloro coffeeをオープンし独立しました。」

夢喜乃「飲食業をしている親族が多く、小さい時からコーヒーが好きだったので小学生くらいにはカフェをやることを決めていました。なので卒業後にコーヒーを扱えるお店に就職しようと思い、大手コーヒーチェーンからコーヒー卸会社のカフェ部門などを経験し、COFFEE VALLEYで働き始めました。そこで直哉と出会い、結婚、出産、移住独立をまとめて2021年にこなすことになりました。」

丁度2021年はコロナウイルスが猛威を振るい飲食店は特に影響を受けていました。
撤退する飲食店も多くテナント数は多かったと思いますが、なぜ都内ではなく松本で開業することにしたのでしょうか。

直哉「当時中野に住んでいて、中野の空気が気に入っていたのでそこで開業することを最初考えていました。ただコロナウイルスの影響をみていると賃料の高い都内で営業するリスクを考えると他も見てみようという事になり、広く物件を見ていました。」

夢喜乃「私の実家が松本の方で、松本の物件を見てみたところ街の雰囲気が中野と似ていて直哉も気に入ってくれました。松本の友人も同じことを感じているようで、中野に住んでいる人も多く松本での出店を考えるようになりました。それから偶々昔私が下宿していた物件の1階が空きテナントになり、大家さんから使ってみないかというお誘いを受けて松本でオープンすることを決めました。」

昔からの知り合いだった大家さんの計らいもあり、満足いく形でオープンすることが出来たそう。
ただ立地は駅前や観光客が多く通る大通りではなく、ファミリー層がメインでしたので、日常使いしてもらえることを意識してお店を作ったそうです。
koloroという名称も、誰でも気兼ねなくコーヒーを飲みに来られるような思いが込められています。

夢喜乃「koloroとはエスペラント語で色という意味です。よくコーヒーのフレーバーや味わいが色に例えられるので、色々なコーヒーが持つ色彩を表現したいという想いを込めています。エスペラント語にした理由は、文化や宗教などといった垣根をなくしたものにしたいと考えたからです。誰でも楽しめるお店にしたいので、店名くらいはそういった偏りが無いものにしようと話してkoloroという名前に決めました。」


直哉「加えて私の実家が塗料屋なので、そこのリスペクトも込めて色という意味をつけました。」

色々なコーヒーを楽しんでいただきたい、そして生活の一部としてkoloro coffeeを使ってほしいという想いから常にコーヒーは浅煎りから深煎りまで9~10種類をラインナップされています。
オープン当初から自家焙煎の豆を提供されていますが、焙煎はいつから始められたのでしょうか。

直哉「ほとんど独学になります。COFFEE VALLYで働いている頃に焙煎補助のような仕事もしていましたが、ずっと小型焙煎機を自宅に置いて色々な条件で焙煎したり、カッピングをしたりしていました。koloroをオープンしてからも独立前からの知り合いである焙煎士の方に聞いたり試飲してもらったりして技術を高められるようにしています。」


夢喜乃「焙煎は直哉が担当し、カッピングは私が主に担当して度の豆を度の焙煎で出すかを決めています。気を付けていることは"koloroらしさがあるか"という点です。中々言葉にしにくいのですが、口にした瞬間にひっかかりがなく喉の奥まですっと落ちていくかどうかを一つの基準にしています。口当たりの他にも、甘味や酸味のバランスやボリュームなども気にしています。」


直哉「抽出においても豆に合わせて温度や挽き目を変えたり、ハンドドリップのほかエアロプレスを使って抽出したりしています。」

ご夫婦二人ともコーヒーの道を歩んでいることで、コーヒーの探求の深さが伺えます。
この姿勢に感化された面もあるのか、ご夫婦二人ともコーヒーの道を歩まれているからか、幸いにもコーヒー関連の知り合いは沢山できたと仰っています。
実際koloro coffeeがオープンした2021年にはオープンと合わせて地元長野のコーヒーフェスティバルも主催しており、顔の広さが伺えます。コーヒーイベントについてのお考えを伺いました。

夢喜乃「2021年は結婚、転居、独立、出産とコーヒーフェスティバルの開催を一度に行いとても大変でした。やりきれるのか、という不安もありましたが、直哉と話してやってみようと全部やりきることになりました。」


直哉「今年もコーヒーフェスを開催して、多くの方に来ていただいてありがたかったです。長野コーヒーフェス以外にも毎週のように各地でコーヒーイベントがあるので、koloroを知ってもらうことや、ロースターの人と繋がってkoloroのコーヒーを飲んでもらって次の焙煎に活かすヒントをもらうために今後も活動していきたいですね。」

事あるごとに、もっと焙煎の技術を磨いてさまざまな色を出せるようにしていきたいと語るお二人。koloro coffeeはまだ発展途上にあると言うこともおっしゃっていました。
今後はどのような展開を考えられているのでしょうか。

夢喜乃「2店舗目にコーヒースタンドをオープンして、1店舗目と同じ普段使いできるお店というコンセプトで営業しています。今3店舗目を考えていて、これまでとは違う非日常をコンセプトにしたいと思っています。」


直哉「コロナ禍で一度下火になった観光業が最近盛り返してきているので、地元のお客様ではなく観光で長野にいらっしゃったお客様に向けたお店を今後展開していきたいですね。」

ご夫婦で助け合いながらコーヒーに向き合い続ける姿がまぶしく映ります。
地元の長野・松本を拠点にしつつ、より多彩な色彩をもつコーヒーがkoloro coffeeから生まれることになるでしょう。
松本は新宿から特急で1本。松本に行けなくても、各地のイベントでご夫婦の姿を見かけられると思います。是非その時のkoloroのコーヒーを味わっていただきたいと思います。

【店舗情報】
koloro coffee
住所:長野県松本市清水1-1-25清水レジデンス1E
営業時間: 平日10:00-18:00 土日祝8:00-18:00
定休日:木曜
席数:店内 22席
駐車場:3台
価格:コーヒー1杯520円~
アクセス:JR松本駅徒歩18分
※最新の営業時間等は店舗に直接お問い合わせください。

 

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