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カナダのバンクーバー、そして世界的に有名なカフェの発信地であるメルボルンでの経験を活かし、地元である千葉県で「ROUTEMAP COFFEE ROASTERS」をオープン。
オーナーの松村さんはただコーヒーを提供するだけではなく、コーヒーを通じた人のつながり、そしてコーヒービジネスに関わる人が困ることが無いようにコーヒー文化の普及のためにセミナーやワークショップにも力を入れています。
コーヒーに関する豊富な知識や経験はどのように育まれ、そして今の店舗オープンに至ったのかを詳しく伺いました。
「元々実家がラーメン屋でして。飲食業で店を持つことは小さい時から決めていました。しばらくイタリアンレストランで働いていたのですが、その時にイタリアのバール文化に触れてコーヒーっていいなと思うようになりコーヒーの道に進むことに決めました。」
その後、コーヒー販売業を営む企業に入社し、そこのコーヒーショップとして働いていましたが2年ほど働いたところで勤務先のショップが閉店することとなり、その後の進路を悩むことになったそうです。
そのころ日本ではブルーボトルコーヒーが上陸し、いわゆるサードウェイブコーヒーが流行っていました。サードウェイブはアメリカ西海岸発祥のムーブメントのため、イタリアのバール文化に浸かっていた松村さんはあまり触れることはありませんでしたが、その後どうするか考える上でサードウェイブにも触れるべきだろうと考えるに至ります。
「日本のコーヒーショップで働くことも考えたのですが、その時の上司が若いうちにできることを経験したほうがいいとおっしゃってくれて。そこで海外で働くことを決めました。サードウェイブの中心であるシアトルなども考えたのですが、英語が出来ない人間がそこで働くことは難しいと思い、国境を挟みますがほど近く、またワーキングホリデーの申請も通りやすいカナダのバンクーバーに飛び込みました。ツテも無く飛び込んだので数か月間ホテルを転々としながら住む場所や働き口を探していましたね」
働くためにも接客英語を覚えないといけないと考えていた松村さんはカフェやバーに積極的に赴き、そこで活きた英語を聞いたり、またお酒の力を借りつつ現地の人々と交流していきました。
ある日バーで飲み、そこで仲良くなった現地の方にコーヒーの勉強をしたいんだと話すと、その方が自分の行きつけのカフェを幾つか紹介してくれることがありました。
その後滞在していたホテル近くにあるカフェの前で立ち止まり入店しようか迷っていると、店員が中に招き入れてくれました。意気投合し話を聞いていると、以前バーで知り合った現地の方が紹介してくれたカフェだったのです。
「仲良くなった店員も彼を知っていて、彼の紹介ならと後日僕に入店テストの機会を設けてくれました。そこでラテアートを披露したのですが、その時はバンクーバーにはラテアートがあまり根付いておらず面白いという事で採用になりました。不思議な縁があってようやくバンクーバーのカフェで働くことができ、そこでの経験が僕の原点になっています。」
カフェで働きながら、カナダのカフェ文化に触れ、松村さんはイタリアのバール文化と似た、家とは違うもう一つの居場所としてカフェを持ちたいと考えるようになりました。コーヒーの技術もそこで鍛えられ、1年過ぎた頃には焙煎も担当することになり焙煎の技術も高められることに。
また、オーナーの計らいで生産者とのつながりもできるようになりました。生産の現場を知るとともに、グアテマラの農家と知り合いになり、今でもその農家の方と連絡を取り合いつつコーヒー豆を購入、焙煎しているそうです。
ロースターとして焙煎し、焙煎が無い日はバリスタとして店舗に立ち、時折生産側にも触れるという充実した時間を過ごしていましたが、ワーキングホリデーの期限は近づいていきます。
「延長することもできたのですが、僕は2年と期日を決めていました。バンクーバーを離れることが決まった頃、日本に戻るかもう少し他のカフェで勉強するか考えていたのですが、カフェのオーナーから"ケイ、この後どうするんだ?もしよかったらメルボルンで知り合いが新しくカフェをオープンするからそっちで働いてみないか?”とおっしゃってくれ、すぐにメルボルンで働くことになりました。」
オーストラリアのカフェ文化は世界屈指で、オープニングスタッフとしてメルボルンのコーヒーショップではたらくという貴重な経験も松村さんを成長させてくれ、またさらにコーヒーに関する考え方にも影響を与えるようになります。
「朝6時にオープンするのですが、5時には並んでいるお客さんもいました。それでいて1日に何度も顔を出してコーヒーを頼むお客さんも珍しくなく、1日で多い時は10kgほど豆を消費していましたね。午前中は忙しいのですが午後は閉店するので、そこでお店のスタッフでカッピングをしたり情報交換したりとコーヒースキルの鍛錬を行っていました。こういう所もオーストラリアのコーヒー文化を育む源泉になっているんだと思い、僕もワークショップやセミナーを頻繁に開催するようにしようと思っています。最近だとnoteに色々書いたりもしていますね。是非読んでみてください。」
メルボルンでのワーキングホリデーを終え、日本に帰国。自分の店を持つために動き始めます。
最初に蜃気楼珈琲集団の代表に声を掛けてもらい、その後物件探しを始めた頃新型コロナウイルスが蔓延し出店計画が暗礁に乗り上げます。
どうすべきか困っていところで、地元の千葉県でコンテナを改造して店舗を出せると言う話があり、そこでお店をオープンすることになりました。これが今のROUTEMAP COFFEE ROASTERSです。
「僕自身色々な人との縁があってコーヒーを仕事にできたので、コーヒーをきっかけにして色々な人との出会いを提供できたらいいなと思っています。そんな想いを地図に例えてROUTEMAPという店名にしました。お客さんだけでなく、コーヒーを扱う店としてコーヒーに関わるサプライチェーン全体で悲しんでいる人を作らないようにしたいと思っています。コーヒー農家の6割は小規模農家と言われていて、災害のほか政治的なリスクもありますがコーヒーの力ですこしでも伝えられるものがあるのではないかと思っています。」
大きな志を胸に、今後は焙煎所を併設したロースタリーカフェとしての営業を目標に活動していくそう。
関東圏を中心にイベント出店も行っているので、ぜひ松村さんの持つ確かな技術とコーヒーへの想いに耳を傾けてほしいと思います。
【店舗情報】
ROUTEMAP COFFEE ROASTERS
電話番号:080-6890-3767
テイクアウト:可
フードメニュー:スイーツあり
営業時間:平日10:00〜18:00 土日祝9:00~18:00
定休日:水曜日
サイト:https://routemapcoffeeroasters.com/
住所:千葉県千葉市稲毛区宮野木町2125-3
アクセス:JR総武線稲毛駅からバスで「宮の杜カエデ通り」下車 徒歩2分
席数:店内3席・屋外テラス席あり
駐車場:敷地内2台
価格:コーヒー450円~
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